microphone これは数理情報学科の学生さんからのメッセージをそのまま掲載する学生の声のページです.

教育実習から帰ってきた数理情報学科4回生の大比叡貴之くんが,在学生向けに,教育実習に行ってみて学んだこと・感じたことを語ったメッセージです.

はじめに

大学4回生の6月、母校の中学校に教育実習に行きました。実習が始まる前に、事前打ち合わせがあり、そこで担当の先生と会うことになっていました。しかし、先生がいなくて会えませんでした。そこで、授業する単元を教えてもらおうと思っていましたができませんでした。でも、担当の先生とどのクラスに入るかは、知ることができました。

実習初日、朝の打ち合わせで軽い自己紹介をしました。その後に、入ることになっているクラスでも自己紹介をしました。初日は、講話ばかりで楽だったのですが気疲れしました。2日目以降の1週間は、講話と観察授業ばかりでした。2週目から本格的に授業をしました。と言っても、授業ばかりでなく空き時間は、できる限り先生の授業を見に行きました。3週目も2週目と同じ感じでしたが、いろんな事に慣れてきているのでやりやすかったです。

以下に、3週間の実習で学んだことや感じたことを書いていこうと思います。

 

メモの大切さについて

教育実習では初めに、校長先生や教頭先生、生徒指導、道徳などの講話を聴きました。実際に教師として働いている先生の生の声が聞けるチャンスです。教員採用試験での面接に活かせる話があるかもしれません。だから、必ずメモを取りながら聞いてください。そのときに重要なことだけメモを取ることにようにしてください。いらないことまでメモを取っていると、書くことに一生懸命になりすぎて話が聞けません。せっかく生の声を聞けるのですからメモはほどほどに。それに、書いてばかりいると話をしていただいている先生に失礼です。

普段からメモを取るクセをつけたほうがいいです。連絡・報告だけではなく、自分が感じたこと、気付いたこと、考えたことをメモしておいたほうがいいです。いつか役に立つときがきます。私は教員採用試験の面接のときに役立ちました。今でも、メモを取るクセが付いています。これは今後、教師になったときに役立つはずです。

朝の打ち合わせについて

teachers room

朝の打ち合わせは、毎日出ることになっています。そこでは、いろんな先生が連絡や報告をします。自分に関係あることや自分が入るクラスへの連絡は必ずメモを取るようにしてください。伝えないといけないことを忘れてはいけません。忘れて迷惑するのは生徒や先生たちです。

朝の会や授業のときの教室への入り方について

教室に入るときは笑顔で「みんな、おはよう!」と大きな声で挨拶して入るように心掛けてください。教師が疲れた顔をして挨拶もなしで教室に入れば、生徒たちのやる気や元気を奪ってしまうことになりかねません。だから、教師は役者にならなければなりません。どんなに疲れていても、生徒の前では元気で笑顔を絶やさないでください。

挨拶の大切さについて

学校内では担当しない学年の生徒ともすれ違います。自分には関係ないと無視をしてはいけません。たとえ違う学年で関わりがなくても、こちらから積極的に挨拶しましょう。私は実習中にすれ違うたびに挨拶しました。そうすると、次第に生徒側から挨拶してくれるようになります。いつの間にか仲良くなっていることも、しばしばありました。

昼休みや休み時間について

昼休みや休み時間は、生徒と関わるのに適しています。特に昼休みは、実習生の控え室にこもってないで教室や廊下を歩いたりしてください。そうすると、自然と生徒が話しかけてくれます。でも、基本はこちらから話しかけていくべきだと思います。生徒たちは、実習生と話をしたがってします。どんなに短い時間でも、話をすると好意を寄せてくれると思います。話す内容は何でもかまいません。生徒が何に興味を持っているのか、部活動は何をしていているのかなどです。他にも、自分の話しをしてもいいです。結構興味を持ってくれました。

観察授業について

triangle ruler

観察授業とは、先生の授業を見てどのように授業を進めていけばいいのかを、見て参考にするためのものです。

実際に授業をしている先生の姿を見ることはなかなかありません。学校の先生は授業のプロです。見習うべき点が、ありすぎて困るぐらいです。たくさん授業を見に行って、良い所を盗みましょう。しかし、学校の先生も人間です。悪い所もあるはずです。粗探しをするのではありませんが、悪い所を探すことも大切だと私は思います。「学校の先生はすごい」という先入観があると悪い所は見えてきません。時には、客観的に見ることが大切だと思います。良い所は真似をして、悪い所は見習わないようにしましょう。

観察授業をするときにあると便利なものは「バインダー」です。私の実習した学校では、立ちながら授業を見ていたので、メモを取るなど何かを書くときに非常に苦労しました。バインダーがあると、書きやすく、紙が大きいのでたくさん書けます。私はA4の紙を半分に分けて、教師の活動(板書、発問など)と生徒の活動(生徒が何をしているのか)を別々に書きました。一緒に書くと、見にくくなり、何が書いてあるかわからなくなります。特に大切なのは「教師の発問」です。自分で指導案を書くときには、発問が大切になってきます。だから、教師がどのような発問をしているのか、発問の意図などを考える必要があります。それと一緒に生徒の反応や発言もメモしておくとより良いと思います。

担当の教科だけではなく、その他の教科の授業を見に行くことをお勧めします。私は実習の最後のほうに、他の教科の授業を見に行きました。そのとき「なぜもっと早く見に行かなかったんだろう?」と思いました。自分の教える教科以外の授業は、新鮮で非常におもしろかったです。さらに、自分の教科につながる部分もありました。先生によって授業は様々です。それぞれの先生に良い所や見習うべき点があります。たとえば、板書の仕方や話し方、授業への興味をどのように引き出しているかなどです。できるだけいろんな先生の授業を見に行ってください。教育実習以外で他の授業を見る機会はほとんどありません。先生たちは決して迷惑とは感じていないと思います。むしろ、熱心な姿勢に喜んでくれるかもしれません。しかし、勝手に見に行ってはいけません。授業を見せてもらう前に必ずお願いをしに行ってください。そして、授業を見せてもらったらお礼を言ってください。これは、最低限の礼儀です。

指導案について

指導案とは、授業の計画表みたいなものです。授業の流れや、生徒にどのようなことを伝えたいのか、学ばせたいかを書いておくものです。

指導案を書くのには、非常に時間がかかります。だから、指導案は実習に行く前に何回か書いておくことをお勧めします。実習の事前打ち合わせのときに、どこの授業をするのかを聞いておくといいです。実習中に指導案を初めて書くのでは時間があまりありません。私は、実習の1週目には授業がなかったのでその間に指導案を書きました。しかし、実習に行く学校や担当の先生によっては、2日目から授業する場合があります。私の友人には2日目から授業した人もいます。指導案を書いたり、修正などで寝る時間がほとんどなかったという人もいます。だから、実習に行く前に指導案を書いてください。

授業について

塾でアルバイトしていない限り、ほとんどの人が授業をしたことがないと思います。初めての経験で緊張したり、不安になることもあるでしょう。「失敗したらどうしよう」と思うこともあります。でも、心配は要りません。学校の先生方も、いつも失敗しているみたいです。これは実際に先生と話していたときに出た言葉です。大切なのは失敗して、また同じ失敗しないためにどうすればよいか考え、行動することだと思います。私は、初めの授業で3分オーバーしてしまいました。自分としては、予定していたことをすべてやりたいという気持ちでした。しかし、3分オーバーすることは生徒の休み時間を削ることになります。当然、担当の先生に怒られました。そして、次の授業からは途中でも絶対に時間通りに終わることを心掛けました。他にもいろいろアドバイスしていただいて、二度同じ失敗を繰り返さないように心掛けました。

でも、実習生だからといって甘えないでください。生徒にしてみたら、実習生といえども教師なのです。だから、学校にいるときは実習生と思わずに教師だという心構えでいてください。

授業をするときもっとも大切なのは、声や話し方だと思います。大きな声ではきはきと話すと生徒たちは聞きやすく分かりやすい。逆に早口だったり、小さな声で聞き取りにくい場合、生徒たちは授業を聞かなくなる。声というのは気持ちが表れるもので、自信のない声で話していると生徒たちは不安になってしまいます。だから、授業をするときは声に気をつけてください。

教員採用試験について

教職教養・一般教養は早めに勉強することをお勧めします。専門教養もぼちぼちやったほうがいいです。教職教養・一般教養はやった分だけ点数につながります。1回で覚えようとせず、何回も繰り返すことが一番の近道だと思います。時間もかかり根気も必要とさせますが、あきらめずに頑張ってください。無理矢理でも学ぶことが楽しいと思いながら勉強すれば楽に覚えられると思います。

その他にも早めに取り組んで欲しいものがあります。それは、論作文対策と面接対策です。これは、短い期間ではどうにもなりません。私は、試験の1ヶ月前から論作文対策を始めましたが練習不足でした。もっと早くにやるべきだと感じました。論作文は早めに、2週間に1作文ぐらいのペースでコツコツ書いたほうがいいです。そして、必ず専門の人に添削してもらってください。または、大学の教授や教職関係の先生に見てもらえばいいと思います。論作文を書くことは、面接対策にも活かせます。文章を書くことで、自分の考えや意見が明確になります。

面接対策は、友人や大学教授に面接官役をしてもらって実際の状況でやってみるといいです。案外、自分の意見が曖昧なことに気付くと思います。何回も練習することで、面接にも慣れますし、自分の言いたいこともわかってくると思います。

教員採用試験は勉強する範囲が多く大変です。いかに要領よく勉強するかが、大切です。勉強を始める前に計画を立てて実行すると、無駄がなくていいかもしれません。

おわりに

3週間の教育実習に行ってみて、ますます教師になりたいと思うようになりました。でも、教師の仕事の大変さに気づいた3週間でもありました。実際に、教育実習に行ってみて想像していたのと違う点がいっぱいありました。教師の仕事は授業だけではありません。生徒指導や、学校の仕事もあります。その違いは、実際に教育実習に行って自分の目で確かめるのが一番だと思います。

教育実習に行って、自分の甘さに気付くことができ、さまざまな経験をして成長できたと思います。この経験は一生の宝物です。

私の経験が、みなさんのためになるかはわかりませんが、これを見て一人でも多くの人が教師を目指してくれることを願っています。

(2007-09-01)

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Last Modified: Wednesday, 02-Jun-2010 20:04:42 JST