日時: 平成29年 4月28日(金) 14時00分〜17時30分
場所:キャンパスプラザ京都 6階第7講習室
講演1 |
物部 治徳(岡山大学 異分野基礎科学研究所) |
時間 |
14:00〜15:30 |
題目 |
外力項付き曲率流方程式の進行波解とその条件について |
概要 |
曲率流方程式は、例えば材料工学の数理モデルや、反応拡散方程式系の縮約方程式として出現することが知られている。また、これらの界面運動の多くはbulkの内外の影響を受けており、その効果は外力という形で曲率流方程式に出現することがある。この外力は方程式や縮約方法に依存しており、様々な形を持つ。一方で、曲率流方程式のような界面方程式を解析する上で、定常解や進行波解の存在や安定性を調べることは重要となる。 本発表では、外力項付きの非等方的な曲率流方程式を考え、定常解および進行波解が存在するための外力の条件を調べたので、それを紹介する。なお、本研究は明治大学の二宮広和教授との共同研究である。 |
講演2 |
高橋 仁 (東北大学 大学院理学研究科数学専攻) |
時間 |
16:00〜17:30 |
題目 |
測度を初期値とする藤田型方程式の可解性 |
概要 |
べき乗の形の非線形項を持つ半線形熱方程式,いわゆる藤田型方程式について
Radon測度を初期値とする初期値問題の時間局所可解性について考える. この問題に対し,Baras-Pierre (1985) は解が存在するための初期値の局所的増大度に関する必要条件を与えた. また,非線形項のべきの指数が藤田指数と呼ばれる指数未満であるときには,
その必要条件は解が存在するための十分条件でもあるということが知られている. そこで本講演においては藤田指数以上のときに注目し,この場合にはBaras-Pierreの与えた必要条件は 十分条件にはならないということを示す.加えて,先行結果より若干改良された十分条件も与える.
証明はKan-Takahashi (preprint) で用いた手法の高次元化に基づく. |