京都駅前セミナー

~非線形現象の数理を考える~

 

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◎第73回

 

日時: 平成30年 11月30日(金) 14時00分~17時30分
場所:キャンパスプラザ京都 6階第7講習室

講演1 

安田 修悟(兵庫県立大学 大学院シミュレーション学研究科)

時間 

14:00~15:30

題目 

走化性バクテリアの運動論モデルとその階層性

概要 

大腸菌などのべん毛を持つバクテリアは直線的な遊泳(ラン)と方向転換(タンブル)の二つのモードを繰り返して運動することが知られています.このランとタンブルの運動によって変化するバクテリアの速度分布関数は,希薄気体の解析に用いるボルツマン方程式に類似した運動論モデルによって記述することができます.本講演では,走化性バクテリアの運動論モデルを紹介し,その数値解法やKeller-Segelモデルとの階層性について紹介します.

 

講演2 

浅井 雄介(北海道大学 大学院 医学研究院)

時間 

16:00~17:30

題目 

ランダム微分方程式の数値解法と生物学・医学モデルへの応用

概要 

ランダム微分方程式は,そのベクトル場をなす関数に確率過程を伴った常微分方程式であり,ランダム力学系の理論において重要な役割を果たして来たが,長い間,確率微分方程式の影に隠れる存在であった.ランダム微分方程式は,ブラウン運動に限らず,様々な形の確率過程が実装可能であり有用である.そこで本研究では,ランダム微分方程式に再び光をあて,その数値計算法を構築・紹介するとともに,ウイルス動態モデルや感染症疫学モデルへの応用を考える.