本研究では,教師なし学習に基づく画像の異常検出タスクを扱う.このタスクでは画像識別を事前学習した畳み込みニューラルネット(CNN)で抽出した特徴量を利用する方法が高い検出精度を示すことで知られているが,特徴量から異常スコアを算出する際の計算コストが大きい.本研究では,学習済みCNNの異なる2層から抽出した特徴量間の関係を線形回帰でモデル化し,その予測誤差を利用する新たな異常検出方法を提案した.精度向上のため,線形回帰を混合したMixtureモデルを利用する方法についても検討した.実験の結果,先行研究に匹敵する異常検出精度を数分の1の計算コストで達成できる結果が得られた.