受賞者と題名

各研究の概要

機械学習による識別問題

岡林遥平

2018年現在,機械学習は様々な場面で活躍し,近年再び注目され様々なメディアに取り上げられ,日常的にAIという用語を見かけるようになった.機械学習は幅広い学問であり,問題設定によってさまざまな手法が提唱されている. 現代の機械学習の世界的な注目は主に深層学習に集まっている.深層学習の基本構造とされるニューラルネットワークは人間の脳を模式化した手法である.ニューラルネットワーク,深層学習はタスクを上手くこなすことができるように学習することで,識別に有効となる特徴を取り出す(特徴抽出と呼ばれる.)ことができる.この性質に注目し近年,深層学習を物理現象に対して用い,オーダーパラメータを発見するといった研究が数多くなされている.Carrasquilla, Melkoらの研究ではイジングモデルについて研究されており,見事にニューラルネットワークはオーダーパラメータを発見した.私は今回ニューラルネットワークの実行例としてTASEPの交通流モデルを題材に,交通流の相転移がニューラルネットワークを用いて識別できるかを実験した.本研究で想定した交通流モデルの相転移を識別するためにはそれほど複雑な構造を必要とせずとも,自由相から最大流量相の転移点をある程度予測することができた.次に,学習したデータとは転移点が異なるように新たなデータを生成し,学習後のニューラルネットワークで予測させたところ,相の識別率は約90%で転移点の変化にも上手く対応することができた.同様の実験を渋滞相から最大流量相への相転移に対しても行なった.こちらの場合も転移点をある程度予測することができ,転移点の変化に応じて約80%後半の識別率を出した.最後に,学習後のパラメータを考察することによってニューラルネットワークがどのような特徴を獲得したのかを調べたところ,どちらの場合も交通流モデルのオーダーパラメータである密度を学習データから獲得し,密度によってデータを識別していることが明らかになった.

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Leslie行列とFrobeniusの定理

木藤友理

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ロジスティック写像を使ったランダム力学系

國澤良祐

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集合被覆問題を用いたAED配置の最適化

佐々木翔太

AEDは2004年 7月から一般市民による使用が認められるようになった。しかし、現在倒れる瞬間の心停止の人にAEDが用いられる割合は低い。これには市民がAEDの設置場所を認知していないこと、絶対数が不足していることが主な要因であるといわれている。 本研究では、集合被覆問題を用いて地区全体をカバーするようにAEDの再配置をすることを目標とする。時間帯を夜間とし、AEDを設置することができる地点を限定しシミュレーションを行った。 そして最適化を行った結果、西成区に必要なAEDの台数は37台であった。また今回の最適化はAEDを設置する施設を限定してシミュレーションを行ったため、AED を配置する施設に一貫性があり、市民がAEDの設置場所を認知しやすい環境を整えた。また今回最適化を行ったことで、各調査区に対する最寄りのAEDまでの平均距離を529.9mから189.6mに縮めることができた。また今回求められた設置台数は現在各地区に設置されている台数を下回る結果となっている。 今後は昼夜を問わず、誰もが短時間で AED を利用できるようになることが望まれる。そのためには、夜間帯についても考慮した上で、AED をより戦略的に配置していくことが必要であると考えられる。

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LINEとMoodleを用いたQuiz出題解答システム

芝原昇吾

現在、スマートフォンの普及が進むとともに、SNS(Social Networking Service)といったコミュニケーションツールの利用者が増加してきた。中でも無料で通話やチャットができるLINEアプリは日本国内で最も利用者が多い。変わって、教育現場ではLMS(Learning Management System)学習管理システムが利用されており、情報通信技術を教育で活用することで、教育の質の向上を目指すICT教育が注目されている。また現在の大学生は、授業や課題の提出、テスト、サークル活動、バイトなど忙しい。どうにか隙間時間を有効活用できないかと考えた。そこで自分自身の出来を確認でき、また使いやすく手軽に取り組めるものを開発するということを目的とし、LINEとLMSのMoodleを用いたQuiz出題解答システムを開発研究した。 本システムはLINEプラットフォーム、アプリケーション、Moodleで構成されており、言語はPHPを用いている。またQuizの進行具合や正解不正解の判別、回答結果の表示のためにデータベース(MySQL)を使用している。ユーザーはシステム管理者、Moodle管理者、教師、学生の4者が存在する。システムの仕組みは、学生がシステム管理者のLINE@アカウントへトークでテキスト「課題」と送ると、LINEのトーク上でMoodleのQuizに取り組むことができる仕組みである。システム管理者はLINE@アカウントを作成しMessaging APIを呼び出すアプリケーションを作成する。Moodle管理者はMoodleのインストールとコースの開設を行う。またMoodleのQuizをMoodle XMLファイルとしてエクスポートし、サーバーにアップロードする。教師はQuizの作成を行う。学生はシステム管理者のLINE@アカウントを友だち追加し、トークで特定のテキスト「課題」を送信すると、Quizの問題名のリストがボタンメッセージとして返信される。問題名を選択すると問題に取り組むことができる。また正解すれば評価結果も見ることができる。  本システムは多忙な大学生の時間効率を上げることはできないかと考え、使いやすく、手軽に課題に取り組むことができるシステムを開発するという目的は研究室で行ったアンケート結果から達成できたといえる。

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Python・Kivyによるコスメ提案システム

塚越三蘭

本研究は、コスメ・美容の総合サイト「@cosme」から商品と口コミのデータを取得し、利用者に合うおすすめのコスメをランキング形式で提案することを目的としている。 本システムは、2つの機能がある。1つ目は本研究のメインとなる、「ランキング作成機能」である。アイテム名や年齢などのいくつかの絞り込み要素を入力とし、コスメにおけるおすすめ商品のランキングを作成し、上位10位までを出力とする。順位の決め方は、商品に付けられた評価の平均で決める方法を考えた。しかしこの方法だけでは信憑性が低いと考えた。例えば、本文が書かれていなくても評価さえ付けられていれば順位に影響を与えることができてしまう。その対策として本研究では、評価の平均だけでなく口コミ本文も考慮する手法を取り入れた。その二つの要素によって計算された数字を「点数」とし、それを基準に順位を決定することにした。  2つ目は「口コミ検索機能」である。「ランキング作成機能」によるコスメの提案では信頼度が低かった場合に参考にすることを目的とした、口コミを閲覧できる機能である。ただ閲覧するだけでは参考になる口コミに出会えない可能性があるため、複数のキーワードで口コミを検索できる機能にした。  本システムの評価基準は、利用者に合うコスメランキングが出力できたかどうかである。ランクインした商品を実際に試してランキングが適切であったかを調べるべきだが、時間と金銭面の理由で現実的ではなかったため、評価基準を設けて使用感から評価してもらった。結果は、絞り込みシステムとしては活用できるが、本研究の目的であった利用者に合うコスメランキングができたとはいえなかった。  今後の課題としては、口コミ本文の更なる解析により、利用者の考えと口コミ投稿者の考えをマッチさせるシステムの作成を考えて、ランキング精度の向上を目指したい

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ハトの視覚能力とトポロジーの関係

辻雄太

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牧羊犬の羊追いシミュレーション

中山裕梨菜

牧羊犬とは牧場の羊や牛の誘導や監視をする犬のことを言い、人間による盗難や他の動物の攻撃からも守るように訓練された犬である。現在は主に家畜の群れを小屋に追い込むなどの役割を担っている。 本研究では牧羊犬と羊の行動を調べ、牧羊犬が羊を追いかけるシミュレーションを制作した。羊の主な行動は「群れる」「逃げる」と考える。「群れる」については「集まる」「進行方向を揃える」「衝突回避」の3つの行動に分けて考えた。羊の行動についてまとめると、1つ目は、ある羊を自身以外の羊の重心(羊たちの平均位置をここでは重心と呼ぶ)に向かって移動することで「集まる」という行動を実現した。2つ目は、ある羊を自身以外の羊の向き(羊たちの平均速度をここでは向きと呼ぶ)に移動することで「進行方向を揃える」という行動を実現した。3つ目は、ぶつかりそうな羊の位置を求めた。そのとき、近づきすぎている羊がいることが分かったら、互いにその羊から離れることで「衝突回避」する行動を実現した。4つ目は、牧羊犬と羊の距離を計算して、牧羊犬がある程度の位置まで近づいてきたら離れることで羊は牧羊犬から「逃げる」という行動を実現した。これらの4つの行動の重みを調節して現実に近い羊の動きを再現することができた。 次に、牧羊犬の行動では「羊を追い込む」ということに注目した。牧羊犬は羊そのものを追いかけるのではなく羊に対し、柵から遠い位置を目指して走り、羊を柵の方へ追い詰めるようにすることで「羊を追い込む」という行動を実現した。 結果として、羊が自然に群れを作り、牧羊犬が羊を追う様子が計算機上で再現できた。

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Last Modified: Sunday, 10-Feb-2019 17:30:09 JST