有界閉区間上の実数値連続関数全体の集合 $C([a,b])$ や数列空間 $l^p$, 関数空間 $L^p$は,加法およびスカラー倍を適切に定義することにより,無限次元ベクトル空間となる.さらに,これらの空間にノルムや内積を導入することで,位相空間論を用いてその性質を調べることができる.特に $l^2$ や $L^2$,ソボレフ空間$H^k$などはヒルベルト空間,すなわち完備な内積空間であり,かつ可分である.本研究では,可分な無限次元ヒルベルト空間が$l^2$と同型であることの証明を行った.ここで「同型である」とは,二つのヒルベルト空間の間に,全射なノルムを保つ線形作用素が存在することをいう.

「可分な無限次元ヒルベルト空間と $l^2$ 空間」宮崎栄伍